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並走。

Koenji land bridge

心の中にはいくつかの原風景があって、視覚として残っていなくても嗅覚や聴覚だけだとしても、あるいは具体的ではなくても抽象的だとしても。意図して浮かべられなくても、何かのきっかけで自分の中で浮かび上がってきたりもして。そしてそれは人そのもののことだってある。
大抵のものは過去に閉じ込められていて、良い意味でも悪い意味でも冷凍されたそれを記憶として取り出すことしかできない。だけどもごくわずか、ほんのわずか、原風景が地続きのまま僕の歩みと並走してくれることもある。そのままの状態ではなく、少しずつ、いや時にはガラリと形を変えてしまっても、僕の方だって時間の経過によって変化するのだから大きな問題ではない。消えてしまわないだけで奇跡的だと言っていい。
圧倒的な存在感で君臨する原風景であり、ずっと続いてきた当たり前の中に潜むとてつもない奇跡は、これから先も僕と並んで歩いてくれるのだろうか。

インターネットの片隅から、ちっぽけな願いを飛ばしてみる。

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