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奇妙な事実の連なり。

トゥルー・ストーリーズ (新潮文庫)

トゥルー・ストーリーズ / ポール・オースター

僕にとっては、小説よりも読むのに苦労したエッセイ集。場面の切り替わりになかなか対応できなかった。
彼が経験した奇妙さが小説の中でも同じ感覚で入り込んでいることがわかった。どうして彼にこれほど変なことばかり起こるのだろうと考えてもわからない。きっとそういう宿命なのだろう。

オースターが船乗りだった一時期、(女の子が半裸で踊るような)酒場での強烈な体験を、強烈な表現で描いた箇所を紹介して終わることにする。

それは肉の畸形ショーだった。白い脂肪がぷるぷる弾む騎馬行進だった。カウンターのうしろのステージで一度に女の子四人が踊っている姿は、『白鯨』主役候補のオーディションという趣だった。女の子一人ひとりが一個の大陸だった。極小ビキニにくるまれた震えるラードの塊。それが四人ずつ次々に交代していく光景は、視覚に対する容赦なき襲撃だった。
(『その日暮らし』より)

ちょっとやりすぎだと思うけど、これが文学だとも思う。

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