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光と個室と活動の関係性。

新居には2つの開口部(窓)しかない。しかも家の南側に集まっている。それに対し現在の住居は細かいものも含めると6つある。一般的には外からたくさんの光を取り込めることが望まれると思うし、基本的には僕も同様のスタンスだ。普通に考えれば2つしかないことはネガティブな要素であり、いくらリノベをしようとも後からはどうにもならない条件の1つなのに、なぜかそこで歯止めがかからず(むしろそんなことあまり話題にもならず)購入を決めていた。それ以外の要因が強くて決定したわけだけど、実際に窓が少ないことがそんなにマイナスなことであるか考えてみた。

single and sunny-01

なぜ窓が必要か、風(換気)や景色といった側面もあるとはいえ、やはり光だろう。(ちなみに新居の2つの窓はLDKにしか面していないPLANだ。)日没後はランプに頼るし、活動していないとき(寝ているとき)にはほとんど光を必要としない。昼下がりの明るい中、ベッドでする昼寝も最高だけど、まあソファで代替可能とみなせるかな。
上の図はそういった視点で検討し、最も日照時間の長い夏至の1日を対象として、個室・LDK・会社のどこで過ごしているか、そして睡眠中か活動しているのかを整理してみたものだ。
まず平日に関しては、光の射し込む個室が必要ないと言ってもよいレベル。寝室で朝起きたときに真っ暗なのは嫌だけど、新居では室内窓で対応する予定である。
問題は休日。何をするにもほとんどリビングで過ごすスタイルなので、そもそも個室自体が必要ないが、それを言い出すと話が終わってしまうので、仮設定として家で一日中過ごし仕事等の作業をする日を想定してみた。個室の方が集中できると思うし、日中であれば当然日光が入ってくる方が良い。その場合、最大5時間、日光の入る個室が必要なことになる。平均すると月に一度こんな日があったとしても年に60時間。8760時間のうちの60時間。それくらいならLDKで多少我慢しながら作業したり、図書館やカフェに行ったりと、いくらでも対応できそうだ。

むしろ一番の問題は子ども部屋だ。寝室を譲ったりロフトを活用したりすればなんとかなるのではという想いはある。まあそれはその時が来たときに、引っ越すべきかどうか考えよう。少なくともまだ10年以上は先のことなので。

今回こんなことを考えたのは、決してポジティブなところから始まっているわけではないけど、自分達の暮らしに本当に必要な家はどんなものか再認識できた。僕は顔の見える場所でそれぞれが別のことをしているような都市的な状況が好きなのだと改めて思った。

temporary praying interspace

Renovation_161203
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ただ壁であり床であり天井であるものに囲まれた空間は宗教性を帯びると知った。祈りの空間。比較は失礼にあたるかもしれないけど、ルイス・カーンを想起した。(って言っても実際に空間を体験したことはないんだけど、学生時代に疲れ果ててうとうとしながら映画館で観たマイ・アーキテクトではなんらかの神聖なものを感じた。)そして長い年月を経過して少し朽ちた素材で構成されていることもまた何とも言えない趣きを醸し出していた。
毎週のように現場へ顔を出していると、住むための要素がその度に付加されていく。暮らしは根源的な美しさだけでは成立しない。僕が実際に訪れた最も美しい建築はバルセロナ・パビリオンだと思うけど、あれはあらゆるものを削ぎ落としたモデルでしかないものだし。
このリノベーションが完成したらそれはもちろん感動するのだろうけど、解体後の一瞬だけ現れた住めやしない神秘的な空間を肌で感じられたことは貴重な体験であった。

なかなか始まらなかった工事は始まるとどんどん進む。

Renovation_161217
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家づくりの次のネタを書こうと思ってたら、2ヶ月も経ってしまった。労働や家づくり関連で慌ただしくブログまで手が回らなかった。中古マンションの選び方は今度にして、これまでをざっと振り返ってみる。

不動産取得関連としては、9月中旬に売買契約、9月末に引渡し。けっこうスピーディで大変だったけど、そんなに大きな問題はなかったかな。いや、ローンの審査はそこそこ不安だった気がする。結果的には不動産屋も驚くほどの早さで通過した一方、そのせいで引渡し時の現金を焦って用意したり。あとは管理規約とか重要事項説明書あたりは読み込んで、都度質問して気になる点を潰すようにした。はっきり言って余程緻密に見ていかないと全てがクリアになることはないし、そこまで自分ができたかというと多分できていない。でも資産としての側面が強い人はガツガツやるべきだと思う本当に。

上記の動きと並行して、9月中旬からはショールームを回って何を採用したいか目星を付けて回った。ユニットバス、洗面関連、キッチン水栓、ガスコンロ、フローリング、タイルあたりはどんどん候補を絞って、設計者に伝えてという感じ。もちろん工事分のローン予定金額も共有してるので、ある程度コスト感覚を合わせながら進められたのはよかった。
工事請負契約に向けて設計も詰めてもらってて、概算見積が出てきたのが10月末かな。経験者のほとんど全員が同じ結論だと思うけど、もちろん予算オーバーしていた。それでも余裕見て予算を組んでたつもりだったから、けっこうショックだった記憶がある。結局、減額調整してローンの枠内で11月中旬に請負契約できたけど、施主支給も多いので最終的に当初想定していた予定に収まるかは難しいかもしれないなという覚悟はしている。(我が家の場合は設計として特殊な部分があるので、仕方ない側面もあるのだけれど。。)
近隣説明に少し時間を要し、11月末から始まった解体工事は4〜5日で終わった。始まると早い。。解体してわかったことや出てきた問題もあって、またそれで調整しつつ(現時点でもまだ調整事項は残っていると思う)、12月中旬から下地や設備関連の工事が始まり、今まさにその最中。かっちり決め切らず少し余白がある状態で進めているから、短時間で決断を下す必要のある場面も出てきて、脳をフル回転させなきゃいけないこともある。(今考えると吊るしランプを決めるタイミングけっこうぎりぎりだったな。笑)でも工事が始まってからは概ね良い精神状態で進んでいると思う。
この間にランプやドアの金具やダイニングチェアを購入したりしてるんだけど、さすがに書くの疲れてきたのでまた今度機会があれば。場合によって完成後にでも。

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