当たり前も有難いも。
Category:Memento |
2013/10/31
車を走らせている間に、どんどん空が暗くなってくる。写真に収めなくてはと、どこかに車を止めようとするも、片側一車線の道でなかなかいい場所が見つからない。バックミラーには車が勢いよく向かってくる様子が映っている。まるでこの美しさがなんてこともないかのように。
やっとのことで車を止める。街灯がないため、今にも暗闇覆われそうだ。ファインダーを覗いていても、走り去る車の音が絶えず聞こえてくる。
「そうか、ここで暮らしている人にとって、この景色はなんてこともないんだ」
当たり前は絶対的なものなんかじゃないと改めて気づく。きっと、僕の当たり前も誰かの有難いなんだろう。
車に乗り込み、周りのスピードに合わせて走り始める。すっかり夜だ。