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当たり前も有難いも。

Bihoro, Hokkaido
Bihoro, Hokkaido
Bihoro, Hokkaido

車を走らせている間に、どんどん空が暗くなってくる。写真に収めなくてはと、どこかに車を止めようとするも、片側一車線の道でなかなかいい場所が見つからない。バックミラーには車が勢いよく向かってくる様子が映っている。まるでこの美しさがなんてこともないかのように。

やっとのことで車を止める。街灯がないため、今にも暗闇覆われそうだ。ファインダーを覗いていても、走り去る車の音が絶えず聞こえてくる。
「そうか、ここで暮らしている人にとって、この景色はなんてこともないんだ」
当たり前は絶対的なものなんかじゃないと改めて気づく。きっと、僕の当たり前も誰かの有難いなんだろう。

車に乗り込み、周りのスピードに合わせて走り始める。すっかり夜だ。

蜘蛛の巣に引っかかったまま。

Hampem

わかってるんだか、わかってないのやら。でもそれは文鳥の話に限らない。

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1ヶ月以上前なのに、アメリカ旅行中の出来事が未だに割り切れない。Web上で貶められた(であろう)件。ツイッターもインスタもフリッカーもこのサイトでさえも、どこか引っかかりながら続けてる。もちろんこれを書いている今も。
全て撤退してしまえば、気持ちは楽になるかもしれない。でも、そんなの泣き寝入りでしかないから、悔しいじゃない?と思って、なるべく気にせずこれまで通りやっていこうとしてきた。
しばらくそうやって過ごしてきたけど、どうしても思い出してしまうから、だんだん面倒になってきてしまった。

書かないようにしてきたことをこうやって書いてしまったのは、アメリカの写真整理も終わりが見え始め、いよいよ旅行記に取り組む時期が近づいてきたから。旅行中に書いた草稿でも触れられているし、どうしたもんかなと思って。あぁ、どうしたもんかな。

こんな文章書きたくなかった。

共同作業。

Koenji, Tokyo
Photo by Nike

鳥の群れが旋回していた。僕が合図して、妻がシャッターを切った。

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