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くるりがいる!

Quruli Live at Nakano Sunplaza

くるりのライブを観た。とても心に響くものであったので、ライブの感想だけでなく、思い出話を絡めて書こうと思う。(以下、曲目など出てきます。)

 

幕が開く。演者は出てこないが、THE PIERの1曲目が流れる。曲の途中でメンバーとTHE PIER ORCHESTRAの面々が現れ演奏を開始し、2曲目、3曲目とアルバムの曲順通り進む。この辺りでなぜか目頭が熱くなる。

僕は大学の生協で見かけた音楽雑誌(確かロッキンオンジャパン)の表紙を思い出す。その頃には、BLANKEY JET CITYやNUMBER GIRLやTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTなんかは解散していて、なんとなくロックシーンの中心が不在のような感じだった中、その表紙に“くるりがいる!”みたいなキャッチフレーズが記されていた。当時は「くるりってそんな存在か?」なんてちょっと見下していた気もするが、中野サンプラザのホールで聴く力強い音に心が震えた。

その後もアルバムの曲順で演奏は続く。Liberty&Gravityは愉快なMVも含めてお気に入りの変な曲だが、生で聴くとなんだかとても全うな曲のように思えて不思議だった。

僕が初めてくるりの存在を知ったのは、高2あたり。今はもうないマルサ2にラジオの公開録音に来ていたのだ。司会は水曜どうでしょうで有名な鈴井さん。「風呂が嫌いであまり入らない」と岸田が言っていたこと以外は何も覚えていない。曲をちゃんと聴いたこともないし、一緒にいた友人に声をかけ途中で会場を後にした。

lovelessが始まる。メロディは優しいのに、とても骨太で厚みのある演奏で驚いた。よくよく考えると、こういうアンバランスさはくるりの特徴の1つかもしれない。この曲はライブで聴いて大好きになった。その後は、ライブに集中しているような無心で何も聴こえていないようなよくわからない状態だった。ライブハウスの場合は、思考よりも肉体で体感していて、こんな状態になることはまずない。そういう意味ではホールの方が自由なのかもしれない。最後のメリークリスマスの壮大な合唱でTHE PIERから離れる。

くるりの3人だけがステージに残り、ハイウェイ、somaと聴かせる曲が続いた。この2曲に限ったことではないけれど、この日僕は岸田の歌のうまさに気づかされた。声量もあるし、何より情緒豊かだった。あんまりそういう目で見たことがなかったから、これは発見だった。そしてブレーメンへ。オーケストラがいるイメージが強いので、始まったときは「えっ?3人で??」という感じ。曲が進むにつれて違和感はなくなり、最後の行進的な部分も見事だった。3人編成でファンファンの存在の大きさがわかった。パンチラインになってる。

THE PIER ORCHESTRAが戻ってきて、また厚みのあるスタイルに。やっぱりWORLD’S END SUPERNOVAは自然に体が動く。でもどうしても昔ZEPP SAPPOROにて目の前で踊り狂ってた女を思い出してしまう。

ライブも終盤に差し掛かり、やっと来たロックンロール。タワレコの視聴機で衝撃を受けた曲。そして、フジファブリックの志村が亡くなったとき、岸田が切ない声で歌ったことも思い出してしまう曲。再び目頭が熱くなる。

本編最後は東京。うねるギター。何度聴いてもすばらしい。

アンコールはグッズ紹介から。佐藤さんのラップが面白かった。虹、ハローグッバイ、ばらの花と往年の名曲の連続で、サービス精神に溢れていた。オーラスはThere is。意識してなかったけど、締めにもってこいの曲だった。後ろ髪を引かれながらも、また日常に還っていけるような曲。最近はお決まりの記念撮影をして終了。

 

くるりがいる!

 

set list

1.2034  2.日本海  3.浜辺にて  4.ロックンロールハネムーン  5.liberty & gravity
6.しゃぼんがぼんぼん  7.Loveless  8.Remember Me  9.遥かなるリスボン  10.Brose & Butter
11.Amamoyo  12.最後のメリークリスマス  13.ハイウェイ  14.soma  15.ブレーメン
16.ハヴェルカ  17.かごの中のジョニー  18.WORLD’S END SUPERNOVA  19.ロックンロール  20.東京

encore

21.メェメェ  22.虹  23.ハローグッバイ  24.ばらの花  25.There is

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